趣旨
渥美窯は、12~13世紀頃に渥美半島全域(愛知県田原市・豊橋市)に分布し、その製品は東北地方にまで運ばれた大規模な中世窯であり、東北地方の研究者にとっても渥美窯製品の編年や年代観は大きな関心事です。
2012年刊行の『愛知県史・窯業3』では、渥美窯の個々の窯跡の紹介とともに編年が提示されましたが、解決すべき多くの課題も残されており、今年は東海土器研究会によるシンポジウムも開催されています。また、田原市博物館の特別展「渥美窯 国宝を生んだその美と技」には東北地方出土の渥美窯製品も数多く展示され、注目されています。
消費地である東北地方の渥美窯製品の研究成果が、生産地での分類や編年・年代観にも影響を与えており、両地域の研究者が一堂に会して出土品を検討することは意義深いものと考えます。
そこで今回、東海地方から4名の研究者を招き、平泉町平泉文化遺産センター所蔵品を中心とした検討会を開催いたします。
参加対象
考古学研究者・埋蔵文化財担当者など。参加は電話による事前申し込み制。
(定員50名 先着順、受付期間は11月15日~12月16日まで)
申し込み先は、岩手大学平泉文化研究センター 電話019-621-6529
招聘する研究者
安井俊則(愛知県史執筆委員)、贄元洋(豊橋市文化財センター)、
鈴木敏則(浜松市博物館)、増山禎之(田原市教育委員会)
日程
10:00 受付開始
10:30 開会挨拶・趣旨説明
10:35 報告1 渥美窯製品の分類・編年・年代観の方法に関する発表(予定)
10:55 報告2 渥美窯製品の壺甕編年に関する発表(予定)
11:15 報告3 渥美窯製品の山茶碗編年と壺甕編年との対応に関する発表(予定)
11:35 (昼食・休憩)休憩中に柳之御所資料館で展示中の渥美窯製品を各自で見学。
13:30 平泉文化遺産センター所蔵品ほかの観察・検討
報告4 平泉文化遺産センター所蔵品ほかについてのコメント
15:00 参加者全員による意見交換
16:30 閉会挨拶
※検討会終了後 情報交換会を平泉町内で開催します。 会費は5,000円程度です。
(検討会の申込み時に詳細を連絡して、出席の有無を確認いたします。)
レジュメなど
当日、簡単なレジュメを配布します。
また、11月2日開催の東海土器研究会の『渥美窯製品の資料集』を参考資料として使用します。
資料集は当日の購入(3000~4000円程度)が可能です。
主催
岩手大学平泉文化研究センター・平泉町教育委員会
その他
参加者は可能な限り、所属機関などが所蔵する渥美窯製品を持参し、検討会の対象資料として下さいますよう、お願いいたします。
持参する場合は平泉町平泉文化遺産センター 及川(電話0191-46-4012)あて12月16日(月)までに連絡してください。
また、招聘する研究者は湖西産須恵器や二川産灰釉陶器・緑釉陶器の研究者でもありますので、こうした資料を持参いただくことも可能です。
開催内容に関する問い合わせ
岩手大学教育学部考古学研究室 yusato(a)iwate-u.ac.jp <(a)を@に置き換えてください>
【開催要項】(PDFファイル、131KB)